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電子契約の原本とは?書面契約との法律上の違いや保管義務も解説!

 

電子契約の導入にあたって気になるのが、電子契約における「原本」の問題です。企業間取引において、契約書の原本を求められるケースは少なくありません。

 

しかし、電子契約書の場合、紙の書類のように直接ハンコを押すわけではありません。

 

PDFファイルなどの電子データで契約書を作成するため、見た目が同じファイルをいくらでも複製できます。

 

電子契約における原本性について、どのように考えればよいのでしょうか。

 

また、電子契約書を印刷した場合、印刷物と電子ファイルのどちらが原本に当たるのでしょうか。

 

この記事では、電子契約における「原本」の考え方や、電子契約書を印刷して保管する必要はあるのかどうかについて解説します。

 

紙の契約書と電子契約の違い・メリット

 

まず、従来の書面契約と電子契約の違いを確認しましょう。

 

  書面契約 電子契約
保管方法 紙の書類 PDFファイルなどの電子データ
保管場所 倉庫、オフィスキャビネット 自社のファイルサーバー、クラウドサービスのデータセンター
受け渡し 持参もしくは郵送 インターネット経由
法的効力 署名もしくは押印 電子署名

 

税務関連の帳簿書類には7年間の保管義務があります。

 

書面契約では、紙の書類で契約書を作成し、原本は倉庫やキャビネットなどで物理的に保管しなければなりません。

 

一方、電子契約の場合はPDFファイルなどの電子データで契約書を管理するため、原本保管の手間がかかりません。

 

また、受け渡しもインターネットでやりとりできるため、印刷費や郵送費が発生せず、コストカットが可能です。

 

電子契約書の法的効力は電子署名によって保証され、電子署名法第3条により、紙の契約書と同等の効力があるとされています。

 

契約書をペーパーレス化し、バックオフィス業務を減らせるのが電子契約の強みです。

電子契約での原本とは何か?

 

それでは、電子契約の原本とは何を指すのでしょうか。

 

電子契約では、「電子署名」によって本人が契約書にサインしたことが確認でき、「タイムスタンプ」によって契約書が改ざんされていないことが証明できる電子データを原本としています。

 

書面契約の場合、紙の契約書に記名押印をおこなうことで、原本とそれ以外を区別し、不正に改変されていないかどうかを確認できます。

 

電子契約においても、記名押印の代わりに電子署名を使うことで、原本とそれ以外を区別しています。

 

また、電子契約サービスを利用すれば、電子データに合意形成の期日をタイムスタンプ(時刻情報)として付与できます。

 

このタイムスタンプを比較すれば、合意形成の後で契約書が改変されていないかどうかを確認できます。

電子契約での原本・謄本・正本・写しの区別

 

より厳密にいえば、電子契約の「原本」は、電子契約サービスなどで最初に作成し、保存された電子データを指すことが一般的です。

 

電子データには複製が可能だという特徴があります。

 

たとえば、クラウド型の電子契約サービスで電子契約書を作成する場合、複数の電子契約書が存在することになります。

 

・最初に作成し、保存された電子契約書(原本)
・クラウドからダウンロードした電子契約書
・ダウンロードした電子契約書をPCでコピーしたもの
・ダウンロードした電子契約書を相手方に送信したもの

 

意図的に改ざんしていないかぎり、このいずれのファイルも「電子署名」「タイムスタンプ」は同一です。

 

電子署名やタイムスタンプは、内部的にはハッシュ値(※40桁の英数字のこと)を確認し、改ざんされていないかどうかを確認できます。

 

電子契約書のファイルをそのままコピーしても、電子署名やタイムスタンプのハッシュ値は変わりません。

 

このように、電子契約は書面契約と違い、原本・謄本・正本・写しの区別がありません。

 

その代わり、電子署名やタイムスタンプといった技術により、オリジナルのファイルが改ざんされていないことを証明できます。

 

そのため、基本的に原本としてどのファイルを使っても問題はありません。

電子契約書は印刷して保管する必要はあるのか

 

電子契約でもう1つ気になるのが、「電子契約書は印刷して保管する必要はあるのか」という点です。

 

原則として、電子契約では電子契約書の電子データが原本であるため、契約書を印刷して保管する必要はありません。

 

ただし、民法と税法では考え方が異なる点に注意が必要です。税法上は、電子契約書の保管条件を守らない場合、電子データでの保管が認められない可能性があります。

民法と税法による原本保管の違い

電子契約書の原本保管についての考え方は、民法と税法で異なります。

 

民法 電子契約書は電子データが原本と認められる

電子契約書を印刷して保管する必要はない

税法 電子帳簿保存法の要件を満たす必要がある

要件を満たさない場合、印刷して保管する必要がある(電子帳簿保存法)

 

電子帳簿保存法では、たとえば次のような保管条件を定めています。

 

・電子文書に訂正・削除履歴が残るようにする
・ディスプレイの画面にはっきり表示される状態で保存する
・日付や金額などを検索可能な状態で保存する
・帳簿書類は7年間保存する
・紙の書類を電子化する場合は所轄の税務署への届出が必要

 

上記の要件を満たさない場合、電子契約書を紙で印刷して保管しなければなりません。

紙の契約書を電子化する場合でも原本は保管が必要

また、書面契約を結び、後で契約書を電子化する場合、電子データではなく、書面契約を締結した時点の契約書が原本に当たります。

 

そのため、紙の状態での保管が必要です。最初から電子契約を結んでいれば、コピーの状態でも有効な証明書類として扱えます。

 

また、電子契約で締結した契約書をコピーし、印刷した場合は、印紙を貼付する必要がないのも大きなメリットです。

 

ただし、書面契約を結んでから電子化した場合でも原本保管だけでなく、印紙の貼付が必要です。

そもそもなぜ原本が必要なのか

 

そもそも、企業間取引においてなぜ原本が必要なのでしょうか。

 

対裁判所、対税務当局の2つの観点から解説します。

 

対裁判所 訴訟が発生したとき、契約書の原本が争点となる場合がある
対税務当局 税務調査の際、原本の提出が求められる場合がある

 

対裁判所においては、紛争が発生した場合に備えて原本を保管しておく必要があります。

 

民事訴訟規則143条により、契約のあった事実を確認するため、どの文書が原本にあたるかが争点となる場合があるからです。

 

また、対税務当局においては、税務調査に対応するために原本を保管する必要があります。

 

国税庁の一問一答では、「サーバ等で保存していた電磁的記録と外部記憶媒体に保存している電磁的記録は当然に同一のもの」でなければならないとしています。[注1]

 

そのため、電子契約サービスなどで作成した最初のデータを残しておく方が、税務上はより適切です。

[注1] 国税庁:電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】

 

まとめ

クラウド型の電子契約サービスを利用する場合、電子契約書の原本が複数存在することになりますが、「電子署名」を付与することで真正性が証明でき、「タイムスタンプ」を付与することで意図的な改ざんを検知できるため、いずれを原本としても問題ありません。

 

ただし、電子契約書を保管するときは、電子帳簿保存法の定める保管条件を守る必要があります。

 

電子帳簿保存法の要件を満たさない場合、電子契約書は紙で印刷して保管しなければなりません。

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