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契約書はスキャン保存しても大丈夫?注意点を徹底紹介

スキャン
電子契約が普及し、契約書を電子データで保管する企業が増えています。書面契約を取り交わし、紙で受け取った契約書をスキャン保存することは可能なのでしょうか。紙の契約書をスキャンして保存する場合は、電子帳簿保存法や民事訴訟法など、関連法令の取り扱いを確認することが大切です。また、契約書に収入印紙を貼っている場合は、印紙税法により必ず原本も保管する必要があります。この記事では、紙の契約書をスキャン保存するメリットやデメリット、注意点をわかりやすく解説します。

1. 契約書はスキャン保存できる?

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電子契約が普及しつつあるものの、紙の契約書は完全になくなったわけではありません。総務省の令和3年版情報通信白書によると、電子契約をなんらかの方法で利用している企業は67.2%です。一方で、15.1%の企業は「電子契約をまだ利用しておらず、予定もない」と回答しています。[注1]紙の状態で受け取った契約書は、スキャンして保存しても問題ないのでしょうか。ここでは、スキャンした契約書の電子帳簿保存法や民事訴訟法における取り扱い、2022年1月からスタートした規制緩和について解説します。

[注1] 令和3年版情報通信白書|総務省

1-1. 電子帳簿保存法の取り扱いは?

電子帳簿保存法(電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)は、国税関係帳簿書類を電子データで保存するときのルールを定めた法律です。

国税関係帳簿書類 国税関係帳簿 国税に関する法律の規定により備付け及び保存をしなければならないこととされている帳簿
国税関係書類 国税に関する法律の規定により保存をしなければならないこととされている書類

[注2]

電子帳簿保存法の要件を満たす限り、契約書のスキャン保存が認められます。また、スキャン保存した契約書を国税関係帳簿書類の原本として取り扱うこともできます。

[注2] 電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律|e-Gov

1-2. 民事訴訟法の取り扱いは?

一方、注意が必要なのが民事訴訟法における取り扱いです。スキャン保存した契約書など、電子文書は民事訴訟法上の「準文書」に当たります(第231条)。そのため、民事訴訟の際の証拠物件が必要な場合に、スキャン保存した契約書を「原本」として提出することはできません。一定の証拠力は認められますが、あくまでも原本に準じた証拠物件として扱われます。[注3]

(文書の提出等の方法)
第143条 文書の提出又は送付は、原本、正本又は認証のある謄本でしなければならない。
2 裁判所は、前項の規定にかかわらず、原本の提出を命じ、又は送付をさせることができる。

[注3] 民事訴訟規則|裁判所

1-3. 2022年1月からスタートした規制緩和

前述の通り、契約書をスキャン保存するには、電子帳簿保存法の要件を満たす必要があります。2022年1月の法改正により、電子帳簿保存法の要件がいくつか緩和・廃止されました。以前よりも契約書のスキャン保存のハードルが下がったため、改正前と改正後の違いを確認しておきましょう。

改正前 改正後
税務署長による承認制度 スキャン保存の仕組みを導入する前に、所轄の税務署長の承認が必要 税務署長への申請が不要に
適正事務処理要件 2人以上での相互チェックなど、ルールに則った事務手続きが必要 適正事務処理要件が全て廃止に
自筆署名要件 契約書の受領者本人の自筆署名が必要 自筆署名要件が廃止に
検索要件 スキャン保存した契約書を任意の項目で検索できる仕組みが必要 取引年月日、取引金額、取引先の3つの検索項目でOK
タイムスタンプ要件 契約書の受領後、3営業日以内を目安としてタイムスタンプの付与が必要 タイムスタンプを付与する期限が7営業日まで延長

※特段の事情がある場合は最長2ヶ月と7営業日まで延長

2. 契約書をスキャン保存するメリット

メリット

契約書をスキャン保存するメリットは2つあります。

  • 契約書の保管スペースを削減できる
  • 契約書の検索性が向上する

紙の契約書をスキャンして保存すれば、コストカットや契約業務の効率化を実現することが可能です。

2-1. 契約書の保管スペースを削減できる

契約書をスキャン保存すれば、契約書の保管スペースを削減できます。例えば、30万枚の契約書をキャビネットで保管する場合、およそ20坪の広さの保管スペースが必要です。オフィス空間が狭くなるだけでなく、貸倉庫などを利用する場合は賃料などの経費も発生します。契約書をスキャンして保存することで、保管スペースの削減やコストカットの実現につながります。

2-2. 契約書の検索性が向上する

契約書をスキャンし、PDFファイルなどで保管すれば、契約業務を効率化できます。特に重要なのが、「契約書の検索性の向上」です。契約書をPDFファイルに変換すれば、必要なファイルをすぐに検索して探せます。また、PDFファイル内を検索することで、知りたい情報をすばやく見つけることもできます。契約書の検索性が向上し、紙の契約書を探す手間がなくなるのもメリットです。

3. 契約書をスキャン保存するときの注意点

赤のびっくりボタンマーク

契約書をスキャン保存するときの注意点は2つあります。

  • スキャン作業に手間がかかる
  • 収入印紙を貼っている場合は原本破棄できない

契約書をスキャン保存すると、スキャン作業や契約管理台帳の更新など、バックオフィス業務が増える可能性があります。また、収入印紙を貼った契約書は原本を破棄できないため、紙と電子データ両方の保管が必要です。

3-1. スキャン作業に手間がかかる

紙の契約書をスキャンするのは意外と手間がかかります。

  • ホッチキスを外す
  • 付箋をとる
  • 契約書をスキャンする
  • スキャンしたデータをフォルダに入れる
  • 原本を破棄する

スキャンする契約書の枚数が多い場合、スキャン作業に時間がかかり、事務作業の工数が増加する可能性があります。「契約業務の効率化」と「事務作業の工数増加」のどちらが重要か、事前によく検討することが大切です。スキャン作業に時間をかけたくない場合、契約書の電子化サービスやスキャンサービスを利用する方法もあります。

3-2. 収入印紙を貼っている場合は原本破棄できない

書面契約を締結する場合、印紙税法の規定により、契約書には金額に応じた収入印紙を貼付する必要があります。書面契約では、収入印紙が貼られた契約書が「原本」にあたり、スキャンしたデータは「コピー」として扱われます。そのため、収入印紙を貼った契約書をスキャンした場合、紙の原本を破棄することはできません。契約書の電子データと紙の原本を両方管理する必要があります。

4. 契約書はスキャン保存が可能!書面契約の場合は原本も保存しよう

ファイル保管
紙の状態で受け取った契約書はスキャン保存が可能です。電子帳簿保存法では、スキャンして保存した契約書であっても「国税関係帳簿書類」として取り扱うことが認められています。また、電子帳簿保存法が2022年1月に改正され、検索要件や適正事務処理要件などの用件が廃止されたため、スキャン保存のハードルが低くなりました。契約書をスキャン保存すれば、コストカットや契約業務の効率化といったメリットが得られます。ただし、印紙税法の規定により、収入印紙を貼った契約書は原本を破棄できません。紙と電子データ両方の保管が必要になるため、契約書のスキャン保存ではなく「電子契約」を導入する企業も増えています。


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ジンジャーサイン編集部

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