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契約書の作成方法や作成上の注意点をわかりやすく解説

電子契約

契約書の内容に不備があると、商品の代金を回収できなくなったり、取引先と民事紛争に発展したりと、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。また、契約書によっては、法律で記載事項が決められている場合があります。トラブル防止のため、契約書の書き方や作成時の注意点をきちんと確認しておきましょう。この記事では、契約書の必要性や作成時に盛り込むべき項目、作成上の注意点をわかりやすく解説します。

1. 契約書を作成する意味

契約 記入
そもそも、なぜ契約書を作成する必要があるのでしょうか。民法では、当事者の合意を契約の成立条件とする「諾成契約主義」を採用しているため、契約書を取り交わさない口約束でも契約が成立します。2020年4月施行の改正民法でも、「契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない(第522条)」という条文が新たに盛り込まれました。[注1]

民法上は口約束でも契約が成立するにもかかわらず、契約書を作成する企業が多い理由は3つあります。

[注1] 民法|e-Gov

1-1. 合意内容を明文化するため

契約書を作成する目的は、当事者同士の合意内容を明文化するためです。口約束で契約を取り交わした場合、「いった」「いわない」の水掛け論に発展するリスクがあります。少なくとも、契約期間や契約解除の方法、守秘義務、債務不履行時の定め、お互いの責任範囲など、契約書における一般的な条項(一般条項)については必ず合意内容を明文化しておきましょう。契約書を作成することにより、合意内容の履行を促す効果も期待できます。

1-2. 民事紛争を未然に防ぐため(予防法務)

口約束で契約を締結した場合、所有権の争いや損害賠償、支払いを巡るトラブルなど、民事紛争が発生するリスクがあります。契約書を作成し、合意の存在を客観的に証明することで、民事紛争を未然に防ぐことができます。民事紛争が起きないよう、トラブルを未然に防ぐ取り組みをおこなうことを「予防法務」といいます。契約書の作成には、契約実務における予防法務の役割もあります。

1-3. 法令によって契約書の交付が義務付けられているため

契約の種類によっては、法令により書面での契約書作成が義務付けられているものがあります。契約書の作成・交付が必要なものは以下の通りです。

契約 関連法令
任意後見契約
※公正証書での契約手続きが必要
任意後見契約に関する法律第3条
事業用定期借地権設定契約
※公正証書での契約手続きが必要
借地借家法第23条3項
農地の賃貸借契約
※書面の作成が義務化
農地法第21条

2. 契約書の作成時に盛り込むべき項目

電子契約書にサインする様子

契約書に記載すべき項目は5つあります。タイトル、契約日、前文、署名・押印、名義人・住所の項目が備わっていれば、契約書として最低限の体裁を整えることが可能です。

  • タイトル
  • 契約日(契約締結日)
  • 前文
  • 署名・押印
  • 名義人・住所

2-1. タイトル

契約書の上段には、契約内容を表す簡潔なタイトルをつけます。例えば、よく使われる契約書のタイトルには以下のようなものがあります。契約書のタイトルは自由に決められますが、相手方を混乱させないため、できるだけビジネス慣習に沿ったものをつけましょう。

  • 売買契約書
  • 賃貸借契約書
  • 請負契約書
  • 委任契約書
  • 秘密保持契約書
  • 雇用契約書
  • 労働者派遣契約書
  • 保証契約書
  • ライセンス契約書

2-2. 契約日(契約締結日)

契約書には、契約が成立した日付を必ず記載しましょう。契約実務上は、契約書に記名押印(電子契約の場合は署名)がおこなわれた日付を契約日とみなすことが一般的です。ただし、記名押印の日付よりも前に契約書の効力を発生させたい場合は、その限りではありません。例えば、11/10に秘密保持契約書を取り交わしたものの、実際は11/1から秘密情報を共有をしていたケースです。

記名押印の日付 11/10
契約書の効力が発生した日付 11/1

その場合、契約書に「本契約の締結日にかかわらず、有効期間は11/1から●年間とする」といった但し書きを記載しましょう。

2-3. 前文

契約書の前文では、契約内容を簡潔にまとめて記載します。また、契約当事者を「甲」「乙」などと略称で表記し、契約当事者の関係をわかりやすくします。以下は総務省が作成した業務委託契約書の例です。[注2]

○○(以下「甲」という。)と△△(以下「乙」という。)とは、甲の行う●●の業務に関し、次のとおり業務委託契約を締結する。

[注2] 業務委託契約書|総務省

2-4. 署名・押印

契約書には、契約当事者本人の署名または押印をおこないましょう。民法上、契約書への署名・押印は義務付けられていません。しかし、民訴法第228条第4項の規定により、契約書に署名・押印をおこなうことで、契約書の作成者が本人であることを客観的に示せます。[注3]

民訴法第228条第4項には、「私文書は、本人[中略]の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。」という規定がある。この規定により、契約書等の私文書の中に、本人の押印(本人の意思に基づく押印と解釈されている。)があれば、その私文書は、本人が作成したものであることが推定される。

[注3] 押印に関するQ&A|経済産業省

2-5. 名義人・住所

契約書の名義人とその住所も忘れずに記載しましょう。名義人とは、契約を締結する権限を持つ人のことを指します。例えば、株式会社の場合は代表取締役、有限会社の場合は取締役、社団法人や財団法人の場合は理事が名義人に当たります。

3. 契約書を作成するときの注意点

黄色いビックリマーク

契約書を作成するときの注意点は2つあります。書面契約を取り交わす際は、契約書に収入印紙の貼付を求められる場合があります。また、契約の種類によっては、法律で記載事項が決められている場合があります。契約書を作成するときは関連した法令や通達を必ずチェックしましょう。

3-1. 書面契約の場合は収入印紙が必要か確認する

作成した文書が印紙税法上の「課税文書」に該当する場合、所定の金額の収入印紙を貼る必要があります。[注4]

課税文書とは、次の3つのすべてに当てはまる文書をいいます。

  1. 印紙税法別表第1(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証されるべき事項(課税事項)が記載されていること。
  2. 当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること。
  3. 印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと。

収入印紙の金額は、課税文書の区分によって違います。国税庁のホームページの「印紙税額の一覧表」を確認しましょう。なお、電子契約を締結する場合、収入印紙の貼付は必要ありません。

3-2. 契約書に関連した法令をチェックする(リーガルチェック)

[注4] No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断|国税庁

契約の種類によっては、法令によって記載事項が決められている場合があります。代表的な例が、雇用契約を締結するときの雇用契約書です。労働基準法15条1項により、雇用契約書には労働期間、業務内容、給与、就業場所、残業の有無や休憩時間などの「絶対的明示事項」を記載しなければならないと定められています。契約書を作成するときは、必ず関係法令をチェックしましょう。不安な場合は、弁護士などの専門家にリーガルチェックを依頼するのがおすすめです。

4. 契約書を作成する意味や方法を確認しよう

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契約書を作成することで、当事者同士の合意内容を明文化し、トラブルを防止できます。民法上は口約束でも契約が成立しますが、書面契約や電子契約の形で契約書を取り交わす企業が一般的です。契約書には、少なくともタイトル、契約日、前文、署名・押印、名義人・住所、後文の6つの項目を記載する必要があります。紙の契約書を取り交わす際は、収入印紙の貼付が必要かどうかもチェックしましょう。また、労働基準法における「絶対的明示事項」など、法律によって契約書の記載事項が定められている場合があります。契約書を作成する際に関連法令をしっかりと参照することも大切です。


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ジンジャーサイン編集部

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